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???スタジオの魔法使いジェフ・バロウとシンガーのベス・ギボンズによるコラボレーションである本作は、『To Kill a Dead Man』という短篇の犯罪映画と同時期に製作され、映画と同じアプローチ――陰うつで、苦しく、非常にメロドラマチック――が全編に行き渡っている。「Sour Times」(このヒット曲でギボンズは「誰も愛してくれないけれど、それは本当のこと」と繰り返し叫んでいる)とさらに謎めいた「Glory Box」はアルバムのかなめであり、サウンドを決定づけている。暗い閃光を放ついにしえのソウルミュージックと映画音楽、非人間的なエレクトロな電子音、ギボンズが見せる気恥ずかしさに身を焦がすような感情、バロウのかつての共演者マッシヴ・アタックを生んだブリストルの音楽シーンのセクシーなスローダンスから取り入れたベース・ビートの脈動がそうだ。(Douglas Wolk, Amazon.co.uk)
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???ムームが住むのはうっとりするような世界だ。はるかなアイスランドの灯台を思わせるエレクトロニックな本作は、不思議で神秘的な子ども時代のおぼろげな記憶をよみがえらせてくれる。彼らはボーズ・オブ・カナダや同郷のビョークにもたとえられる。しかし、2000年の素晴らしいデビュー作『Yesterday Was Dramatic, Today Is OK』と同じく本作でもムームの作り出す音楽はあまりにもオリジナルすぎてジャンル分けしにくい。そのサウンドは、アナログのキーボードがハミングする側らで、ミュートしたデジタル音と「ぴったりの」楽器(アコーディオン、チェロ、メロディカ)がときどき顔をのぞかせる。 ???アルバム全体の印象としてはモダンなフォーク・ミュージックのようだ。物静かで、ほとんど現実離れしているが、この4人組(うちふたりは、ベル&セバスチャンの『Fold Your Hands Child, You Walk Like a Peasant』のジャケットに登場する双子の姉妹)は決して上品な環境音楽を作り出しているわけではない。むしろ全11曲は生き生きとした夢をつづった日記の数ページを抜き出したかのような音楽である。なかでも叙情的な子守唄「The Land Between Solar Systems」で、ギーザとクリスティンの姉妹が独特のあどけない声で歌うときにはそう感じられる。本作を聴いたリスナーは、今ではすっかり忘れてしまった幼いころのおぼろげな思い出が懐かしくてたまらなくなるはずだ。(John Mulvey, Amazon.co.uk)
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???テクノ・ミュージックの奇才、リチャード・D・ジェームズによる、エイフェックス・ツイン名義では4枚目となるアルバム。バリエーションに富んだ曲調の前作『...I care because you do』から一転、意外にもドラムン・ベース、しかも、彼にしか創り出すことができない低音不在のおもちゃのようなドラムン・ベースを全面的に導入。童謡を思わせる牧歌的なメロディーに高速ビートがからみあう<1><5>、そこに子どものボーカルが加わった<6>など、天真爛漫な“リチャード・ワールド”がこれでもかと言わんばかりに展開されていく。その一方で、ところどころに、ノスタルジックなイメージを喚起させる曲(たとえば<4><7><8>)が収められている。これは、本作がリチャードの生前に他界した兄に捧げられていることとおそらく関係があるのだろう。 ???美しいメロディー、無邪気に刻まれるビート、ひねくれたユーモア・センスが同居した、他をよせつけぬ圧倒的なオリジナリティー。この唯一無二の世界を体験しない手はない。(山田次郎)
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???エポック・メイキングとなった1stアルバム『Selected Ambient Works 85-92』に続く、エイフェックス・ツインの「アンビエント・テクノ」シリーズ第2弾。前作と異なり、ノン・ビートの曲がアルバムの大半を占め、叙情的な表現は後退し、透明感ある「静」の風景を描く。つまり、派手な展開も音色もなく「何も起こらない」のだが、この穏やかで静謐(せいひつ)な世界に耳を澄ましているうちに、さまざまなイメージが立ち現れ、不思議と心地よい感情を得ることができる。Disc1<3><7>、Disc2<1><5><8>などでは、エイフェックス・ツインならではの美しく感傷的なメロディーが広がる。シンプルだが、これを退屈ととらえてしまうのはあまりにももったいない。とてもイマジナティブな音楽だ。(山田次郎)
???「Cocoon」(この曲も、世界から身を隠すことを称賛している)で、ビョークが「この果てしない美しさ」と賛美するときのサウンドは、あまりにもはかなすぎて幻のようだ。同じく「Pagan Poetry」と「Aurora」も、うっとりするような白昼夢の中を漂っている。ビョークは望むままに、すてきなトラックを生みだす。そのひとつ「It's Not up to You」は、『Post』のどのトラックにも負けないくらい愛らしい。けれども、切望する「Undo」のようなトラックでは、しばしば、ただ思ったことを声に出して、この豊かで本能的な音楽に酔いしれているように聞こえる。そして、ともすると変わり者や技術者の領域だった最先端のエレクトロニカを、詩人や情熱家のために取り戻している。