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???『Blemish』は元ジャパンのフロントマン、デヴィッド・シルヴィアンにとって1999年の『Dead Bees on a Cake』以来となる待望のニュー・アルバムだ。前作は夫人のイングリッド・シャヴェイズに捧げられた愛の賛歌というべき一面をもっていただけに、華麗で幸福感あふれるジャズ/アンビエント的なトーンに包まれていた。だが本アルバムはがらりと一転、苦悩に満ちた内容となっており、時には憎しみすら感じさせる。親しみやすいとはいえないが、聴きごたえは前作に勝るとも劣らない。たとえばオープニングを飾るタイトル・トラック。長大で苦渋をにじませた大曲で、愛する人との破局が語られる中、ギター・コードが揺らめき、時おり暴力的な響きによって中断される。
???インプロヴィゼーションを得意とするイギリスのヴェテラン・ギタリスト、デレク・ベイリーとの大胆なコラボレーションが3曲ある。ベイリーによる俳句にも似たムダのない無調のトーンは、心地よさを求めてシルヴィアンを聴こうとする人に試練を強いるだろう。また、「The Only Daughter」のCDをスキップさせるかのようなスクラッチっぽいイフェクトもリスナーを困惑させそうだ。一方、「Late Night Shopping」はアヴァンギャルドなノイズを散りばめた耳障りなサウンドで不安をあおろうとする。だが本作は勇気あるアルバムだ。前作とは正反対の美しさをもった作品として評価したい。(David Stubbs, Amazon.co.uk)
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???1999年の『Dead Bees On A Cake』に続いてリリースされた本作は、デイヴィッド・シルヴィアンの旧作からシングル曲、ライヴテイク、変わり種の曲を集めたコンピレーション盤だ。1970年代から80年代にかけてカルト的人気を誇ったジャパンを脱退してからのち、シルヴィアンはロックとポップスの弱点にひたすらメスを入れ、何度となく鮮やかな成果をあげてきた。収録曲の大半は本作のために作り直されているが、その最新の解釈でも、オリジナルにあった優しくメランコリックな詩情は少しも損なわれていない。
???一連のコラボレーション作品も聴かせてくれる本作は、1991年の(ジャパンの元メンバーのリチャード・バルビエリとスティーヴ・ジャンセンと組んだ)『Rain Tree Crow』、1986年の坂本龍一の『Heartbeat』、1989年の『Secrets Of The Beehive』を含むシルヴィアンの全アルバムから選曲されている。熱烈なファンのツボも見事に押さえていて、ジャパンの『Gentlemen Take Poloraids』に収録予定だった幻の曲「Some Kind Of Fool」の完全バージョンも収められている。シルヴィアンがジャパンで成しとげた成果の多くが巧みな計算に基づいていたことからも、こうして余分な音をそぎおとしたシルヴィアンのサウンドが聴けるのはなんとも新鮮な気分だ。
???エレクトロニカとロックの両方を取り入れたオープニング曲「The Scent of Magnolia」は、その道のプロの多くを恥じいらせるほどの繊細さと知性によって滑らかな演奏を聴かせてくれるし、「Albuquerque」は大胆なコンセプトと魅力的なメロディーが華やかなバランスを保っている。本作はまた、シルヴィアンの変幻自在なスタイルを祝福し、その絶好の見本も紹介している。というのもシルヴィアンは、耳ざわりなバラード(不評だった「Ghosts」)、アヴァンギャルドなジャズ(「God's Monkey」)――バックサウンドの複数の楽器をシンセサイザーに置きかえた2曲――きらびやかな上質のポップスなどさまざまなテーマを常に渡り歩いているからだ。(Maxine Kabuubi, Amazon.co.uk)